2011年12月17日土曜日

字が浮かぶべきではない。


今回のワークについてお伝え致します。今回も、「山下君が死んだあとのこと」の稽古です。

稽古を続ける中で見えてくる事があります。それは、セリフを言いながら身体を動かす事は、案外難しいぞ、という事です。机の中に隠れるシーンだったり、思いっきり感情を高ぶらせるシーンであったり、言葉と身体がなかなか連動しない時があります。日常的に私たちは、大きな動きをする訳でもないですし、あからさまに相手に感情をぶつける事もなかなか無いと思います。だから、言葉と身体が乖離してしまっている状態が、普通の現代人の姿なのかもしれません。しかし、俳優さんはその状態のままでは、様々なキャラクターの様々な感情を演じ分ける事は出来ないと思います。

どのようにすれば動けるのか。どのようにすれば言葉が伝わるのか。
俳優は稽古場で試され、そして最後には舞台上でその成果を発揮しなければいけません。

今回の台本は、自殺という重たいテーマを扱った作品だけに、参加者全員が真剣なまなざしで、自分の可能性を試しています。

2011年12月10日土曜日

課題発表に向けて


練習用の課題戯曲への取り組みが続くハナレズです。
年明け1月7日に課題の発表をするとあって、自主練習にも熱が入っています。
台詞もおおむね入り、あとは完成度をどのように上げてゆくかが課題となりそうです。
また、公演に向けてのスケジュールも発表され、本番までの稽古日程が案外少ないのが心配そうなメンバーでした。

2011年12月3日土曜日

自主練の成果


公演に向けての作品づくりに先駆けて、演技力をアップするため(恐らく)の練習を行なっています。柳沼さんが過去に書いたテキスト『山下君が死んだ後のこと』を題材に、そのシーンを演じる練習に時間が割かれました。今日の練習のためにわざわざ自主練習を行ない、台詞をほとんど覚えて来ただけあって、演技の細かい所を詰めてゆくことができていました。より精度の高いシーンを作る(目指す)こうした練習を続けることは、たいへん意味があると感じました。
自主性もすっかり備わり、メンバーのたくましさも増した気がします。

2011年11月26日土曜日

「山下君が死んだ後のこと」

11月26日に行なったワークについてお伝えします。

柳沼さんが京都にいないため、阪本さんが見守る中、ワークが進められました。タイトルの作品は、課題として与えられている台本の名前です。配役も決まっているため、最初に読み合わせを2回しました。その後、簡単なセットを机と椅子で組んでみて、荒立ちをしてみました。台詞を覚えてくるはずが、なかなか覚えられていない方もいたため、シーンの進みが悪い箇所もありましたが、やはり自分の台詞だけを覚えてきてしまうと、ぎくしゃくした感じになってしまいます。そういった場面が少しだけ見られましたが、やはり立ってからの参加者の空気が変わったのが、一番面白かったです。頭の中に入っている台詞が、身体にしみ込んでいく様と言いますか、やはり俳優は心身ともに動かして初めて、リアリティが立ち上がってくるものです。もちろん、会話が入りきっていないのに立ち稽古を始めてしまう危険性もあるのですが、それはそれぞれの考え方があります。今回の稽古では、参加者の皆さんが「そろそろ立ってやってみたい」という空気があり、逆にとてもやる気を感じたのです。

課題台本は、個別での稽古がしやすいようになっています。シーンシーンで区切って練習する事が出来るので、おそらく参加者の皆さんは自主稽古をされると思います。と思っていたその日に、早速参加者が自ら自主稽古を1時間追加で行なっていたようです。お互いに見合って、お互いの演技についてあれこれ言い合う。自然にこれが出来るという事は、集団としての力があるんだと思います。発表は1月ですが、今からとても楽しみです。

2011年11月19日土曜日

ハリウッド映画の完全コピー

担当の伊藤です。しばらく更新が滞ってしまって申し訳ないです。アクターズラボ+烏丸ストロークロック、通称柳沼ラボは順調です。
今回は、ハリウッド映画の完全コピーを参加者が二チームに別れて作ってもらいました。Aチームは「ダイハード」、Bチームは「スパイダーマン」。最初にAチームが発表してくれました。そして、作品の出来に、少し驚きました。なかなか面白かったのです。2時間の映画を10分程に縮めているのですが、上手くシーンを抜粋して、ダイハードの物語がちゃんとお客さんに伝わるようになっていました。演技のクオリティに関してはもちろん色々とあるのですが、しかしダイハードを体一つで表現しよう、という気合いが随所に感じられました。Bチームの作品は、全体的な印象は弱かったように思います。勧善懲悪の作品を体現してみる、といったタスクがあったのですが、スパイダーマンは心理描写が多いのか、物語の軸が見えにくかったように思います。やはり、軸が通っているのといないのでは、俳優の表現が変わってくるように思いました。軸に沿ったときの方が、俳優がノっているように見えるのです。軸が無い場合、俳優も千鳥足で舞台上に存在しているような印象がありました。
次回からは、柳沼さんの代わりに阪本さんが講師になって、「山下君が死んだ後のこと」という作品を仕上げて行きます。「山下君が死んだ後のこと」は柳沼さんが大学四年生に向けて書いた短編作品です。3回程回し読みしたのですが、参加者それぞれ楽しみながら読んでいたようです。人の死を扱った作品ですが、この短編がどのように仕上がるのか、本当に楽しみです。

2011年10月9日日曜日

身近な人をコピーする、そして


箱男を読むから少し月日が経ってしまいました。柳沼ラボは、元気です。
箱男を読んだ後のワークとして、出町柳駅周辺のフィールドワークを行なっていました。目的としては、他者の観察であり、他者のコピーです。その経験をふまえて、前回のワークでは、自分にとって身近な人をコピーして、参加者の皆さんにそれぞれ発表してもらいました。そこで見えてきたことが幾つかありました。柳沼さんの言葉で印象的だったのが、「これは、学校のお遊戯では無い。クラスの中の面白い子がいるけれど、私たちがこのように他者をまねる場合、クラスの面白い子以上の効果を出すには、どうしたらいいのだろうか」

100人の観客を想定して演じるように、との指示が事前に出されていました。参加者同士も、長い付き合いになればなるほど、身内ウケ、といった状態に陥ることもありますが、それでは表現者としてダメなのではないか。他者から見られても大丈夫な様態を築くには? 本物のリアリティを観客の脳裏に浮かび上がらせるためには? そうしたテーマに沿って、柳沼ラボ、10月に突入していきます。読書の秋、観察の秋、表現の秋ですね。

2011年9月11日日曜日

異物と新たに出会う


台風も去り、秋に突入しました。アクターズラボ+烏丸ストロークロック、通称柳沼ラボです。
今回のワークの後半、即興的に人と人が出会うという練習を行いました。言葉を用いずに、相手とどうやってコンタクトをとっていくか。そこで柳沼さんがコメントしたことがとても印象に残りました。「これがもし演劇の冒頭だったらどう思うか。僕らは最初から二人が何か事を起こすことをわかったうえで見ているが、純粋に見る人からしたら、とても無理やりことを起こしているように見えはしないか?」
練習しているときの私たちの状態と、私たちが観劇をする時の心の状態とは全く違います。ふと、その視点に立ち返らせる柳沼さんの冷静な一言に、参加者たちは思わずはっとしたのではないでしょうか。舞台上での公演が最終的な目標であるからこそ、稽古の時間に距離をとって、冷静に判断していくことが求められるのだと思います。真にクリエイティブであるということの難しさを、実感させられる一幕でした。

さて、今回のワークから、宿題が出るようになりました。安部公房著「箱男」を読んでくるように、とのこと。印象に残ったシーンを、次回ラボでそれぞれに語ってもらいます。

2011年9月3日土曜日

本日のラボは休講します。

京都市内、暴風警報が発動されているため、本日のラボは休講致します。

参考までに、気象庁発表の警報、注意報はこちらです。
http://www.jma.go.jp/jp/warn/333_table.html

以上、よろしくお願い致します。

2011年8月27日土曜日

新しい空気

二年目となったラボ+烏丸ストロークロック。新規メンバーが入ったことで、新たな活性化が期待出来そうです。徐々にスタートしていく中で、新たな集団の空気が出来ていきます。来年の公演に向けて、少しずつチームワークを高めていくのです。
最初に行なった烏丸体操。アッパー系とダウナー系があるそうです。ダウナー系では、身体を他者に預けていくような体操です。いつもと違うペアを組んで、総当たりになるようにしていく。そこには、身体に触れることを通じて、コミュニケーションを取って欲しいという想いがあるようです。くすぐられているように感じるなど、身体を触れられることになかなか慣れない方もいますが、それは身体の防衛本能が働いているからです。どうすれば他人に自分の身体を預けることが出来るのか。コミュニケーションの基軸となるものを探る中で、他人を想像する力、自分を想像する力がついてくるように思えました。

2011年8月20日土曜日

ワークショップ


二年目となったラボ+烏丸ストロークロックですが、お盆休み明けの今日から徐々に始動し始めました。新たに加わった3名もいるので、どのように作品を作るか、演技や創作の上でどのようなことを大切にしているかを、ワークショップを通じて柳沼さんが皆に伝えて行きます。
2年目の人にとっては、たぶん1年目に同様のことを経験してるはずですが、公演を経て、そうした意味がより腑に落ちているのではないでしょうか。

2011年8月6日土曜日

劇研アクターズラボ+烏丸ストロークロック ハナレズ 2年目始動!!

7月31日に行われた、ワークショップオーディションを経て、来年の7月公演に向けたメンバーが確定し、今日から練習・創作が始まりました。残ったメンバーと新たなメンバーを足して、ちょうど全回と同じ8名。男女比も4名づつとバランスのいいチームになりました。若者中心の元気のいいグループになりそうです。

 本日の講座は、最初に例年通り企画の趣旨や心構えなどをお話し、その後指導の柳沼さんから今年の方針などがお話しされました。

 今年のテーマは「役者の演技の充実」ということで、演技力の向上にも力を入れたいということでした。昨年同様創作からメンバーが関わり、そして各個の演技力もアップさせより完成度の高い作品を目指します。

 グループ名「ハナレズ」も継承し、練習日記(ハナレズオリジナルブログ)も継続します。
こちらも是非ご覧下さい。
アドレスはこちらです。

2011年7月20日水曜日

ハナレズ公演『アーカイブ・定吉1950』終了しました!

劇研アクターズラボ+烏丸ストロークロック ハナレズ公演『アーカイブ・定吉1950』終了しました!



予想を上回る数のお客様にご来場いただき、毎回満席状態。
満員御礼にて、幕をとじました。

誠に、誠にありがとうございました。




そしてすぐに、第二期「劇研アクターズラボ+烏丸ストロークロック」がスタートします。
◯説明会は、7月27日(水) 19時〜
アトリエ劇研アネックスにて
◯オーディションは、7月31日(日) 14時半〜16時半
左京西部いきいき市民活動センターにて

詳細コチラ
http://gekken.net/actorslabo/wanted.html 

2011年7月15日金曜日

当日券情報

【当日券情報】
劇研アクターズラボ+烏丸ストロークロック ハナレズ公演『アーカイブ・定吉1950』  


売れ行き好調のため17日(日) 19時開演のステージ以外、チケット売り止めとなっております。
当日券につきまして、各ステージ若干枚数あります。
ただし、18日(月)の回につきましてはキャンセル待ちとなる見込みです。

2011年7月8日金曜日

祇園祭にともなう交通規制について

「アーカイヴ・定吉1950」にご来場いただく皆様へ

祇園祭に伴い、7/10~7/18まで、京都市中京区と下京区の四条通周辺で臨時の交通規制が実施されます。
期間中は該当区域の車輛通行が制限されますので、地下鉄でのご来場をおすすめいたします。
ご不便をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

【JR京都駅から】
・京都市営地下鉄烏丸線「京都」駅乗車→「松ヶ崎」駅下車(約20分)→南へ徒歩約15分
・京都市営地下鉄烏丸線「京都」駅乗車→「北大路」駅下車(約15分)
→北大路バスターミナル(赤のりば)から204系統か206系統乗車→「下鴨東本町」下車(約10分)すぐ

【阪急烏丸駅から】
・京都市営地下鉄烏丸線「四条」駅乗車→「松ヶ崎」駅下車(約20分)→南へ徒歩約15分
・京都市営地下鉄烏丸線「四条」駅乗車→「北大路」駅下車(約15分)
→北大路バスターミナル(赤のりば)から204系統か206系統乗車→「下鴨東本町」下車(約10分)すぐ



アトリエ劇研アクセスマップ
http://maps.google.co.jp/maps//
アクターズラボHP  
http://www.gekken.net/actorslabo/news.html

2011年7月7日木曜日

衣装合わせ

劇研アクターズラボ+烏丸ストロークロック


本番まであとわずか・・・
今回は衣装合わせをしました。

作品の時代がかなり前になるため、細かい小道具やワンポイントの衣装などにも気を配ります。
そして、衣装が出そろうと一気にイメージが膨らみます。


来週にはもう小屋入り、そしてすぐ本番です。
今までの一年間。
きっと実を結ぶはずです。
ラストスパートです!

沢大洋

2011年7月3日日曜日

通し

7/3(土)
ハナレズの通しが行なわれました。通せるところまでという事でしたが、かなり本格的に通っており、さらに出演俳優の度量みたいなものが、数ヶ月前から見たら見違えるように大きくなっていました。やはり、本番を間近に控えて、参加者の皆さんのやる気がみなぎっているからでしょうか。アクターズラボ+烏丸ストロークロックのメーリングリストに流れる情報量の多さは尋常ではありません。一般的な劇団でも、ここまで頻繁にMLが流れるのでしょうか。感心しきりです。

自主稽古も9時〜21時で行なっている程の気合いの入りようです。本公演を1つ踏む事で俳優は確かに大きく成長するのではないかと思っています。悔いの無い公演が行なわれる事でしょうし、実際、通しを見ての感想ですが、戦後の情景を描いた作品として、とても興味深いものになると思います。ラボと思って侮ってはいけません。彼らは本気です。

2011年6月25日土曜日

久々の再開。停滞を乗り越えた先の進化へ向け。

劇研アクターズラボ+烏丸ストロークロック

ハナレズの久々の稽古。



柳沼さんが、「異邦人」のため長い間抜けていました。
そのため、自主練を毎日のようにやってきたメンバー。

今回、
その成果をみせるため、作品を通してやりました。



結果、柳沼さんから、
「演劇の言語を使ってしまっている」
そして、
「根本的な部分、会話することを忘れてしまっている」
「舞台上で感じるものがあったのか?」とも・・・

厳しい意見でしたが、皆が納得し、それぞれに今までの自主練のことを思いかえしているようでした。

本番は7月16日から。
ここから再スタートです。
ここから「ハナレズ」の真価が試され、そして今までのようにお互いの絆で乗り越え、さらに磨かれた作品に進化していくことと思います。


沢大洋


2011年6月20日月曜日

今後のブログについて

各公演クラス、スキルアップコース、特別クラス、ワークショップオーディション。
それぞれのブログを開設し、たくさんの情報を発信していきます!

このブログでは、劇研アクターズラボ+烏丸ストロークロック『ハナレズ』についての情報を公開していきます。

劇研アクターズラボ