今日の練習で行なわれた作業は、各人が自分が出会ったある人物の様子を描いて来た作業を、すり合わせることでした。各人の「証言」をつなぎ合わせて、それぞれが出会ったある人物の姿を浮かび上がらせる試みです。
「どこで出会ったのか」場所の特定に始まり、その時の状況を克明にすり合わせ、確認ます。そして、それを確認した後、全員で時間の流れに沿って「証言」します。
下の写真は証言してる様子です。創造過多になると、嘘くさくなってしまいます。人をじろじろ観察するなんてことは、日常にはあまり無いので、ちらっと見たりとか、ちょっと話をした様子とか、その些細な出会いの感覚で証言するのがもっともリアリティーを感じる気がします。そして、その時そこにいた人でなければわからない状況、どんな雨だったかとか、においといった感覚的なことが、リアリティーを肉付けします。
それらを全てフィクションで作るのですから、そう容易ではありませんが、日常の「リアル」を見つめるいいトレーニングになりそうです。
2013年2月19日火曜日
2013年2月5日火曜日
スタッフ決め
劇研アクターズラボでは、数年前から参加者ができることはできるだけ自分達で行なうことを方針としています。
ラボでの公演が終わった後、仮にもっと演劇を続けたいと思って、自分達でグループを立ち上げるとか、どこかの劇団に入って活動するとなった時に、「演技だけしていればいい」というような恵まれた環境は現実にはあまりないからです。大手で無い限りプロの劇団でも、仕込み(舞台設営の手伝い)をしたり、衣装を集めたり(時には制作したり)、宣伝や事務的なお手伝いをしたりなどは日常的に役者も行ないます。若手であれば、大手の劇団でもそうしたことは行なわれているに違いありません。ですから、スタッフワークも積極的に体験してもらい、実践的な力をつけてもらおうとしているのです。
この「ハナレズ」はそのあたりが徹底しています。予算管理から照明のプランまで、普通は「荷が重い」となる部分まで、受講生が行ないます。本当に劇団みたいです。継続で参加している人はすっかりたくましくなっていて、中には他の劇団の公演に、スタッフとして呼ばれている人もいます。
各人の希望をもとに、担当を決めるのですが、それぞれが、得意な所に名乗りをあげるので、自然と適材適所に収まっているように思いました。
公演まで半年ですが、着実に準備が進んでいる感じがしました。
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