まずは柳沼さんから衣装についての伝達。キャラクターの役割のことを交えながら衣装のイメージが伝えられていきます。
その後、劇研で公演されたディディエ ガラスさんの作品を柳沼さんが見られていて、そのことから柳沼さんが考える役者論について語られました。こんな話を通して集団の中での目指すものが共有されていくのでしょう。
今日の課題はバスの車内シーン。もちろん映画ではないので本物のバスは存在しません。ましてや、バスの車内セットなどあるはずもありません。前のシーンからわずかな道具の移動と、役者の演技でバスの社内を舞台上に出現させるのです。もちろん会話はかわされ、ストーリーは流れてゆきますが、同時に、そこにいる全員がバスに乗っているとき自然におこる揺れなどを再現しつつ、あるものは歌い、あるものは景色を見、あるものは寝るといった、さまざまな乗客を演じ、なおかつ打ち解けて和んだ車内状況を作りだすことが要求されます。台詞を台本どおりに言うだけではもちろん足りません。息のあった動きで、時々停車したり揺れるといった、車が走っている雰囲気を創りだしながら、あるものは盛り上がり、あるものは寝る演技を不自然さなく行なうのです。